#5 [経験談] ネット上でコミュニティを作った
今回は初回の記事でも紹介した「跳人ネットワーク」についての記事です。
主宰となった自分が作って運用した経験談を綴っていきたいと思います。成功例は勿論、失敗談もあります。
コミュニティが作られるまでの過程
2011~2012年(当時、跳人は高3)にかけては、旧:我進日々での交流がとても盛んに行われていました。ブログでは大学受験についてを綴り、それを応援してくれた読者の方々が多くいます。励まされたコメントの数は計り知れないほどでした。
その読者の中に、深く関わった人がいました。当時はTwitter・LINEがそんなに普及していなく*1、アメーバなうや携帯メール・通話で繋がりました。そんな感じで、ネットでの友人(ネット友)が増えました。正直、中学までは良い人間関係を築けたとは思っていなかったので、受験で日々が大変だった一方で、友好関係の楽しさを実感できた時期でした。この経験は学校の友人(リア友)にも話していました。自分が行ってた高校は荒れることがほとんどなく、何でも話せる環境がありました。*2
そんな関わりが続くと、次はオフ会という話に発展しました。「跳人の国立大合格」を条件に企画をし、無事に合格しました。そして、オフ会(京都)を実施。今でもあの時の記憶は忘れていません。
オフ会後、お風呂でふと思いついた:
リア友とネット友を交流させてみようか(*)
リア友・ネット友関係なく誘って、動画上映会をしよう!
自分は大きな旅行の時はビデオカメラで撮影して、それを旅行動画でまとめるということもしていました。それまでは作ったらすぐにYoutubeにアップしていましたが、その方式を少し変えて、「スカイプ通話をしながら、Youtubeにアップしたものを皆で同時に再生する」というのが動画上映会です。この企画にリア友・ネット友関係なく誘うことにしました。
動画上映会は無事に終了。跳人のリア友・ネット友がこの企画を通じて、繋がることができました。跳人から見れば、友人同士を交流させたということです。
自分のリア友とネット友は区別するのが一般的であることは分かっていました。(*)のような考えをする人は普通じゃないと・・。その普通じゃないことをしたわけです。
この動画上映会を始めとして、リア友とネット友の境を越えて、定期的にスカイプ通話するようになりました。この瞬間を「ネットでのコミュニティ結成」としています。
「跳人ネットワーク」と名づけられる
このコミュニティに集まったメンバーの共通点は「跳人と繋がっている」ということでした。趣味が共通で集まったわけでもないですし、急遽作られたコミュニティですし。
そんな理由からある友人から「跳人ネットワーク(略して、トビネト)」と名づけられました。
次のオフ会
トビネトが発足してすぐに次のオフ会・旅行(岡山・広島)が決まりました。この企画に参加することになったメンバーの半分がリア友、半分がネット友という感じでした。
正直な話。当初はリア友・ネット友が混在してて、「異端なことをしすぎてる」と思うこともありましたが、活動している間に「インカレサークルの活動」と考えれば良いと思うようになりました。他大生との交流は重要だと!!
このオフ会が決まってから、更にスカイプ通話が活発になり、リア友みたいな交流の仕方になってきました。一部の人には「気持ち悪」って思うかもしれませんが、自分としては良いと思っていました。
オフ会当日は大学のサークルの旅行と変わらない雰囲気で、「オフ会」という感じがしなかったです。ネットワークの導入は成功したと確信しました。
輪が広がる
輪は広がっていきました。オフ会・旅行(岡山・広島)の動画上映会には大学の友人も誘い、その友人たちもトビネトと関わるようになりました!
また、1回目の動画上映会に参加しなかったネット友も参加して、トビネトのメンバー分布は日本各地に広がっていきました。トビネトのメンバー間でも「こんなネットワークは聞いたことない」などの声が上がりました。
欲が出る
人間というのは欲が出ます。「生涯に渡って続くような友人関係を築く」という目標を掲げて、「本格的にサークル活動をする」ことを発表しました。
しかし、サークル活動と掲げたのはたったの2か月でした。そうなったのは次の3つが原因です。
- 活動内容が難い。(勉強会みたいなことをしてしまったこと等)
- 各メンバーがバイト等の活動を始め、以前のようにスカイプ通話ができなくなったこと。
- リアルの出来事が最優先される。
1は完璧に自分が悪いです。活動内容を1人善がりで考えており、「自分が楽しい=他人も楽しい」というような自己中心的な発想を持っていたからです。
2・3は仕方ないことです。トビネトは自分の中では優先順位が高い事柄ですが、皆の中ではそうではありません。しかし、何としてでも続けたいという思いがありました。
この出来事は大きくマイナスになったと思います。
主宰の危機
サークル活動がなくなり、スカイプ通話は個人的にするのが多くなりました。その中、大規模なオフ会・旅行(京都・大阪)を実施する計画を進めました。しかし、自分が大きく変わらなくてはいけない時期が到来しました。
主宰による八つ当たり・愚痴がエスカレート
大学生活も思うように行かず、そのストレスをトビネトメンバーに八つ当たりしていたことも少なくありませんでした。定期的にメンバーに愚痴をこぼしていましたが、その愚痴は毎回同じような内容でした。
「この人に愚痴をこぼせばいいや」と思っていただからか、日が経つにつれてその行為がエスカレートしていきます。
メンバーが不快感を示す
メンバーとの亀裂が走ります。明らかに避けられるようになったり、「いい加減にしろ」などと怒られたり、「この調子で行くとやばいよ?」と警告されたり・・
この表現が正しいのかは分かりませんでしたが、当時の自分は「フルボッコにされた」と思っていました。
※今となってはこうなったことも当たり前だと思っています。
自分を変えよう
リア友・ネット友に関係なく数年間の友好関係がありました。その友人からこのようなことを言われ、「友好関係が崩れてしまう」と危惧するようになりました。1か月ぐらいはその現実を受け入れることができず、ストレスにしか感じませんでした。特に成人式の日の体調が酷かったことを覚えています。
1か月という長い期間を経て、「自分を変えよう」という気になりました。挽回をしなければならないと思うようになりました。
大規模なオフ会・旅行
主宰の危機がある中、オフ会・旅行の計画が同時に進んでいました。同時に進んでいたのが信じられないぐらいです。(普通なら企画倒れするレベル)
自分の精一杯を出した
自分を変えるため、自分ができることをフルにやりました。参加するメンバーが安心して旅行をしオフ会に参加できるように、資料・予算書を作成したり、スカイプ交流会の機会を設けました。
愚痴や八つ当たりを一切せず!
挽回するために
この2つしか考えていなかったようにも思えます。
成功!
この企画は成功しました!
自分にとっては危機を乗り越えたということです。
何をもって成功かというと、勿論、旅行が最後まで無事に終えられたこともそうなんですが・・
メンバーからサプライズがあったことです!
そもそもサプライズを受けたのはこれが初めてです。
自分で言うのもあれなんですが、ネットで生まれたコミュニティとは思えない。
活動がさらに難しくなっていく中でも何とか続けたい
大学3年になり、活動はさらに難しくなっていきました。しかし、あのサプライズがあった以上、何とか活動をしていきたいという思いがありました。
身近なイベントを利用して
花火大会や大学の学園祭に合わせて、トビネトメンバーを集めるということをしてみました。結構、人が集まってワイワイできました!
長期休暇を利用して
長期休暇には東京を中心にオフ会・交流会を行いました。
活動限界が近づく
大学4年になると、メンバーが就活や院試の勉強をするようになりました。そのため、より一層、トビネトの活動に参加することが難しくなってきました。
負担を感じ、トビネトを「仕事」だと思うようになる
スカイプ交流会から旅行の企画まで何から何まで自分がやるようになりました。企画を実行しても色々な事情から「仕事」と感じるようになってきました。
運転手が1人しかいない中で東京ー京都を往復することもありました。
集団行動でリーダーになると、周囲も見渡さなくてはいけないので、気が休まるのは殆どありませんでした。
原因はいろいろ
こうなった原因は色々とあります。
- トビネトは跳人にとっては優先事項が高いことで、皆にとっては低いこと。主宰とメンバーの意識・考えに差異が生まれた。
- トビネトメンバーの共通点は「跳人を知っていること」。
- 各メンバーがトビネトメンバーを把握できていないこと。そのため、メンバーから見るとグループで企画を立案しにくい。
- 跳人自身の問題
1は自分が時代の流れに適用できていなかったことが原因だと思います。メンバーと話し合いを十分に行わず、知らぬ間に自分中心の流れにしてしまったと思います。
2は性質上、仕方ないものだと思います。
3は2に関連しますが、小さい交流会をもっとやるべきだったと思います。
4は自分が何をしたいのか自分で分からなくなっていたことです。
卒業旅行がなくなる
皆の日程が合わず、卒業旅行がなくなりました。
数人、友人関係が途絶える
その理由は、その人個人の事情、やってはいけないことをした、跳人と考えが合わなくなった等、様々です。
今後のトビネト
これは今年の2月の話になります。「4月からメンバーの大半が社会人になるので、今まで以上に活動ができなくなる。」
この中でどうしていけばいいのか。自分の中ではどうしても考えなきゃならないことだったんです。(院生での生活のこともあるし)
まずは自分のことを考えた
今までは他人のことを優先的に考えていたつもりですが、裏目に出たようです。
まずは自分の院生生活をどうしていきたいのか考えました。
次にトビネトでできること
その次にトビネトでできることを考えました。スカイプ交流会ぐらいは少しでもできるかと。
ただ、生涯に渡って交流が続く関係は保ちたい
これはメンバーも思っていたことでした。
最終的に・・
- スカイプ交流会
- 年に1度の忘年会 or 新年会
の2つが4月以降の活動内容となりました。スカイプ交流会は少人数(4~5名程度)で行い、メンバー同士の交流を深める。年に1度の忘年会 or 新年会は関東・東海地方で行う。
総括
発足から4年間、色々なエピソードがありましたが、ネットを通じてコミュニティを作るのも悪くないと思っています。しかし、コミュニティを存続させるのは相当大変で、メンバーのリアル事情に合わせなくてはいけない部分もあります。
トビネトは活動が縮小した分、関係が崩れてしまった部分もありますが、「お互いの事情を分かりあいながら、謙虚な心で活動を続けていきたい。勿論、楽しく。」と思っています。